人生100年時代ブログ

2020.12.22

ブルガダ症候群について~症状・予防・治療~

ブルガダ症候群とは

ブルガダ症候群は、1992年にスペイン人のブルガダ氏が発見した心疾患で、普段は無症状ですが発作が起きると心室細動により突然死に至る可能性のある病気です。現在では、かつてぽっくり病と呼ばれた突然死のうちの一部に、ブルガダ症候群であった可能性が指摘されています。
ブルガダ症候群の原因は、右室流出路にある心臓ナトリウムチャネルをはじめとする、様々な遺伝子の異常(特にSCN5A遺伝子変異)とされており、それらは先天的なものであると考えられています。遺伝的要因によって引き起こされるため、両親や祖父母など、身内に失神や突然死をした人がいる場合には注意する必要があるでしょう。

ブルガダ型心電図とは

ブルガダ型心電図とは、右脚ブロック型で、右側胸部誘導(V1、V2)で特徴的なST上昇がみられる波形を指します。ブルガダ型心電図の所見が認められただけで、実際に心室細動を引き起こす可能性は非常に低いと言えるでしょう。
ブルガダ型心電図は波形によって大きく2種類に分ける事ができ、Coved(コーブド)型とSaddle-back(サドルバック)型と呼ばれます。前者はV1での波形にST部分が三角形に上昇、後者は波形が同じく、V1でのST部分が馬具の鞍に似ている様子から名づけられました。特に注意したいのは失神の既往や突然死の家族歴があり、なおかつコーブド型のブルガダ型心電図を示している場合です。本邦では9割以上が男性にみられ、好発年齢は38~48歳の中年です。

ブルガダ症候群の予防と治療

初期症状が出て徐々に悪化するタイプの病気と異なり、基本的には無症状で、突然に心室細動が起きれば数秒で意識を失い突然死に至ってしまうため、予防や治療が必要とされるのは、コーブド型のブルガダ型心電図所見があり、突然死の家族歴や本人に失神の既往があるなど、将来的に突発性心室細動の危険性が認められる場合です。過度な飲酒は避け、発熱時には速やかな解熱を図るようにします。 ブルガダ症候群に対する予防的特効薬はないため、基本的には植え込み型除細動ペースメーカー(ICD)による予防策がとられます。これは、鎖骨下にペースメーカーを植え込み、心室細動による失神発作時に、ペースメーカーからの電気的除細動機能によって心臓の拍動を再開させる方法です。
ブルガダ症候群による突然死を予防するには、除細動型ペースメーカーの植え込みしかありません。なお、ペースメーカーの植え込み後は強い電磁波を発生する機器を避け(たとえば冷蔵庫やテレビなどの30cm以内に近づかない)、定期的な検診を受ける等の注意事項があります。